「ぶら志”る丸」

  • 『戦時輸送船ビジュアルガイド2』を読んでいたら「ぶらじる丸の船長が灰色を嫌っていたので上塗りが先延ばしにされていたという証言がある」と書かれていてそういうとこ…そういうところやぞ……となった
    • ぶらじる丸の船長さん 船が海軍に徴用されてからも平時塗装を貫いていたので海軍にたびたび灰塗装を要請されているのに「本船は客船だから」という理由で突っぱねて、最後には「軍命令」で折れるやつ
    • ぶらじる丸の船長ってぶらじる丸に死に場所を求めてたんじゃないっすかね…という別の船長の証言、なんか悲しいな 例の絵を見ると…
    • ぶらじる丸の船長さんが最期に叫びたかったのは本当に「天皇陛下万歳」だったのだろうか、船長の義務だけで最期まで船上に残ったんだろうか、と時々考える 「ぶらじる丸ともこれでお別れだよ」「航海が終わるたびに船にキスをして感謝をしている」と言っていたという娘さんの言葉が忘れられない
    • 『客船がゆく』の航海が終わるたびにぶらじる丸の船長さんは船に感謝のキスしてた、みたいな証言 印象的
    • ぶら志゛る丸の船長さんは航海が終わるたびにぶら志゛る丸にキスをしていた、という一文を読むたび、貨客船ぶら志゛る丸であり今は特設運送船だった、これから航空母艦になるかもしれなかったぶらじる丸と共に海底へと没した彼に思いをはせるたびに
    • 最期の言葉である「天皇陛下万歳」は、じつはこの時代ではこうでしか現せなかっただけのある種の空虚な言葉なのではなかったか、ほんとうはもっと個人的な言葉があったんじゃないのか、長い長い別れの言葉が心の裡にあったんじゃないか、とあられもない妄想にとらわれる時がある
      • この話は歴史に対する実直な感想であって、創作的に「消費」はしません…